クラウドファンディングは資金をリスクを少なく集める場所として注目されていますが、
それを利用して稼ぐというクラウドファンディングビジネスのセミナーやコンサルがあります。
リスク無しで稼げる?という宣伝などがされていますが、本当にそうなのでしょうか?
その仕組みとリスクについてまとめてみました。
購入型クラウドファンディングで資金調達
クラウドファンディングにも色々なタイプの物があります。
開業資金や商品の開発資金集めとか、
寄付型のクラウドファンディングなどもあります。
その中でも、共同購入的に、簡単には日本で手に入らない物や、
高くて購入できない物、オーダーメード的な物など、
そういった物をまとめて購入することで、
安く購入する目的で資金を集めたりすることができます。
つまり共同購入的なものということですね。
メーカー側が製造資金を先に集めて、希望者に販売するということができる訳です。
初めから販売数が分かっていて、資金を先に調達できて、とてもリスク少なく製造できる事になります。
先に支払って作って~販売する、予約型のフィギュア販売などに似ていますね。
購入者側も、こだわりの限定生産品が、間違いなく手に入るわけですから、WinWInな訳で、どちらも幸せです。
自分でプロジェクトを企画して稼ぐ
自分で物も作れない、商品も持っていない、第三者が、メーカーや販売者と交渉して、
個数と金額を決めて、クラウドファンディングで購入者を募集する、
つまり購入型のプロジェクトを企画して、募集するという方法で稼ぐ、
それがクラウドファンディングビジネスの仕組みです。
国内製品よりも手に入れにくい、海外の製品などが一番利益率がいいと思われます。
もちろん、自分の利益を初めからそこに組み込んで資金集めします。
似たようなものでOEM販売という物もありますが、
クラウドファンディングを使う場合、基本的には自己資金は無しで良いわけですし、
初めから購入者が予約してくれる様な物ですから、
売れ残りの在庫リスクはありませんし、
購入資金も自分の懐も、借り入れも不要ですので
それだけ考えると、とてもリスクがないビジネス手法にみえます。
確かにこれが上手く行ったら、ニッチな商品で大もうけなんて可能性はあるわけです。
現実はそう上手くは行かない
このビジネスの手法の問題点はいくつもあります。
まず、ある程度の需要があって、なかなか手に入らない、限定的数しか作れない商品とか、
高額でオーダーメードでしか手に入らない商品とか。
国内では販売されていない商品だとか、
そういうものを見つける時点で苦労することになります。
そういものを見つけるためのコンサルなどがあるとしても、
そのもの自体高額であるでしょうし、何人もコンサル生がいるとなると、
飽和している可能性もあります。
国内の場合は大丈夫ですが、
海外からしか手に入らない商品の場合、まず交渉が簡単ではありません。
先に保証金などを要求されるかもしれません。
更に、資金を集めたあと期日までに納品されるかどうかという心配があります。
逆に、交渉が上手く行って、クラウドファンディング募集にこぎ着けたとしてもリスクがあります。
予定の金額が集まるとは限りません。
クラウドファンディングによって違いますが、資金が予定に達しない場合、
1円も入ってこない場合もあります。
この場合、仕入れ先にキャンセルがてきる状況であれば問題無いでしょうが、
そうでない場合、数百万とかいう単位で負担しなければならない可能性も無きにあらず。
実際の失敗例
実際の失敗例として、募集が順調にいったのは良いが、
仕入れ先が、納期が数ヶ月先になると一方的に提示してきて、
既に募集がスタートしている内容では、納入できないことになり、
全部ダメになったしまったというのを聞いたことがあります。
この場合金銭的な損には繋がらないかもしれませんが……
この場合、一度そういうことがあると、そのクラウドファンディングでは、
かなり信用を失うことになり、次ぎのプロジェクトが審査に通らなかったり、
募集しても規定数に達しなかったり等が起きる可能性がありますね。
クラウドファンディングでは信用という物が重要ですから。